相続税が払えない場合の物納と延納について解説
相続税は相続があったことを知った日の翌日から10か月以内に申告と納税を完了しなければなりません。そしてこの相続税の納税は原則「現金」になります。しかし、不動産を所有している、現金資産があまりない、などといった場合には相続税を支払えないというケースも起こりえます。そのような場合にはどのように対処すればよいのでしょうか。
〇物納と延納
相続税の納税には物納と延納という制度があります。この制度は一定の条件を満たしたら、現金でなく物で納税することも可能ですというものが「物納」、そしてどうしても支払えない場合には一定期間の猶予が与えられる、これを「延納」といいます。いずれにしても税務署に申請を行い、許可を得なくてはなりません。
〇物納と延納が認められる条件
・物納
物納が認められる要件としては延納をしたとしても金銭での納税が困難であると税務署が認められた場合です。物納で納税できるものとしては不動産や船舶、有価証券、動産などが挙げられますが、まずは価値の大きい不動産が優先順位としては高くなります。
・延納
延納をするにはまず一度で納税することが困難である証跡とともに税務署に申請を行う必要があります。そのうえで、原則として担保となる資産を指定しなければなりません。また、延納の場合には年3.6~6.0%の利子税が加算されるので、延納が必要かどうかは相続税の計算の際に必ず確認するようにしましょう。
相続税は原則現金一括納付ですが、相続税が支払えない場合には物納、延納も可能です。まずは税理士に相談するようにしましょう。
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